投資の世界において、インサイダー取引は禁じられているのが普通です。
では、仮想通貨の投資においてもインサイダー取引はあるのか、そして仮想通貨のインサイダー取引は問題ないのか、気になるところでしょう。
この記事では、仮想通貨にインサイダー取引はある?該当するケースと違法性について解説していきます。
仮想通貨にインサイダー取引はある?該当するケースと違法性
仮想通貨にインサイダー取引はある?
一般的に、インサイダー取引は株式投資の世界で用いられます。
例えば、ある会社の社員が、自社が画期的な新商品を開発して近い将来株価が上昇することを知っており、それが発表される前に自分や家族などに自社株を購入させるような場合がインサイダー取引となります。
株式投資の世界において、インサイダー取引は金融商品取引法で厳しく規制され、刑事罰が適用されることもあります。
金融商品取引法第2条において、インサイダー取引の対象となる有価証券が定義されていますが、仮想通貨は有価証券には含まれておらず、別の金融商品となっています。
同様の理由で、FXなどもインサイダー取引には該当しません。
そして、仮想通貨は法定通貨とは異なりますが、実際に仮想通貨を使用して物の購入やサービスの利用ができるため、決算手段の一つです。
そのため、仮想通貨がインサイダー取引となる可能性は低いです。
インサイダー取引に該当するケースと違法性
ただし、仮想通貨の法整備が遅れているため、まだ法的にグレーな部分があることも知っておきましょう。
仮想通貨の扱いも様々で、通貨の一種と解釈されたり金融商品と解釈されたりしています。
また仮想通貨の名称も、暗号通貨や暗号資産などと変化しています。
今後、政府による仮想通貨の解釈がまた変更され、仮想通貨がインサイダー取引となるケースもあるかもしれません。
これまでも、仮想通貨のICOがインサイダー取引ではないか、と問題になったことがありました。
ICOのトークンの情報を事前に流す行為が、インサイダー取引に該当するのではないか、ということです。
この問題に対し、国内の主要仮想通貨取引所が参加する日本仮想通貨交換業協会は、業界の自主規制として対応する方針を出しました。
自主規制ということのため、仮にICOがインサイダー取引であったとしても違法性はありませんが、ICOに関する詐欺が多発したこともあるため、今後は何らかの法規制があることも考えられます。
そもそも、仮想通貨取引においてインサイダー取引を行うメリットはあまりありません。
WEBやSNS上に仮想通貨に関する情報があふれていますが、その多くが虚偽や誇張であり、価格操作のために行われることもあるためです。
それよりも、リスクの方がはるかに高いです。
金融商品取引法における刑事罰は、最大5年の懲役もしくは最大500万円の罰金です。
仮に、現時点で仮想通貨のインサイダー取引が違法でないとしても、将来的にどうなるかわからないこと、罰則の重さなどを考えると、インサイダー取引が疑われる行為には手を出さないのが無難です。
ちなみに、インサイダー取引以外にも仮想通貨で虚偽の情報を流したり、相場操縦を行ったり、不正な計画を行ったりした場合には重い罰則が科せられるため、注意しましょう。
まとめ
仮想通貨にインサイダー取引はある?該当するケースと違法性について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 仮想通貨のインサイダー取引は法律上禁止されていない
- 仮想通貨のインサイダー取引の事例としてICOがある
- インサイダー取引の罰則は重いため手を出さないのが無難
仮想通貨の投資においても、インサイダー取引は存在します。
ICOなどがその例ですが、現行の金融商品取引法において仮想通貨はインサイダー取引には該当しないことと解釈されています。
ただし、仮想通貨の法整備は遅れているため、今後は仮想通貨のインサイダー取引になんらかの規制がかかる可能性があるため、注意しましょう。