ビットコインに次いで時価総額が多い仮想通貨として有名なのが、イーサリアムです。
イーサリアムは世界中で使われ、日本人にも人気が高いです。
この記事では、イーサリアムのしくみと特徴、主なリスク、イーサリアムを取引できる取引所を紹介します。
イーサリアムの仕組みと特徴、主なリスク
イーサリアムは、2013年に開発され、2014年より販売開始されて以来、ビットコインの次に価値の高い仮想通貨として知られています。
イーサリアムは、ビットコインとは大きく異なるいくつかの特徴があります。
一番大きな特徴は、スマートコントラクトと呼ばれるしくみです。
このスマートコントラクトを活用することにより、多くのICOトークンが発行され、2017年には特にその価値を高めました。
スマートコントラクトは、人の手を介さずに自動的かつスムーズに契約を実行するしくみが備わっており、そのしくみは自動販売機に例えられます。
- 事前に契約内容実行のプログラミングが行われる
- 取引の開始
- 所有権の移行
- 自動受け取り
これを自動販売機に例えると、まずお金を入れるとジュースが出てくる機械がつくられ、100円玉を入れて取引が開始され、ジュースの所有権が移行し、出てきたジュースの缶を受け取るということです。
このスマートコントラクトの登場で、取引時間が短くなり、人件費も削減され、さらにサーバーもコンパクト化されたため、需要が高まりました。
そのスマートコントラクトを実行するに当たり、手数料として「ガス」と呼ばれる単位が発生します。
ガス自体は仮想通貨ではないため、トレードの対象にはなりません。
ガスは、送金もしくはスマートコントラクトの実行の際に必要な手数料としてのみ使われます。
さらに、2020年からはDeFiと呼ばれる分散型金融ネットワークにもスマートコントラクトが活用されはじめ、新規プロジェクトや資金調達などへの需要が今後高まる可能性があります。
その他にも、発行上限がない、半減期がない、マイニング方式を将来的にプルーフオブワークから、より電力消費の少ないプルーフオブステークに移行する予定がある、などの特徴があります。
イーサリアムにはいくつかのリスクがありますが、その典型が2016年6月に起こった「The DAO事件」です。
The DAOとは、イーサリアムのプラットフォーム上の自律分散型ネットワークです。
投資先を投票で決め、その利益を配分するシステムで、DAOは投資者に渡されるトークンとして存在しました。
ところが、そのDAOにはシステムの脆弱性があり、そこをつかれて集めた資金の3分の1以上、当時の相場で約52億円のDAOがハッキングにより盗まれました。
ただ、この時はそれまでのイーサリアムのブロックチェーンとは別のブロックチェーンをつくり、ハッキング自体をなかったことにするという「ハードフォーク」を実施し、巨額の損失を回避できました。
その結果、イーサリアムは新しいイーサリアムと、イーサリアムクラシックの二つの仮想通貨に分離しました。
その他にも、秘密鍵を第三者に詐取されると、なりすましで資金が奪われるなどのリスクもあります。
そうならないために、使わないイーサリアムは仮想通貨取引所に置いたままにしておくのではなく、ウォレットなどに預けましょう。
イーサリアムを取引できる取引所
イーサリアムは、2021年現在では、日本国内ほとんどの仮想通貨取引所で取引できます。
それだけでなく、海外の仮想通貨取引所のほぼ全てで、イーサリアムは取り扱っています。
ただし、取引の方法は仮想通貨取引所ごとに異なります。
また、手数料も取引所ごとに独自に決められているため、複数の取引所で比較しましょう。
国内の仮想通貨取引所の多くは、イーサリアムを販売するだけのため、簡単に購入や販売できますが、手数料は高めに設定されています。
bitFlyerやBITBANKなど、板情報をもとに、株式投資のような方法でイーサリアム取引ができる取引所もあり、手数料は安い反面、約定させるためにある程度の熟練が必要です。
株式投資やFXなど、仮想通貨以外でチャートや板情報の見方に慣れているかたには、適していると言えます。
バインナンスやフォビなど、日本語に対応している海外の仮想通貨取引所も、手数料が安くイーサリアム取引できますが、日本円が使えない、突然日本人サポートを終了する可能性があるなどのデメリットもあるため、運用には注意しましょう。
まとめ
イーサリアムのしくみと特徴、主なリスク、イーサリアムを取引できる取引所について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- イーサリアムはビットコインに次いで時価総額が多く、日本人にも人気が高い
- イーサリアムの最大の特徴はスマートコントラクト
- イーサリアムは国内外のほとんどの仮想通貨取引所で取引可能
2014年より販売開始されたイーサリアムは、ビットコインに次ぐ時価総額および人気のある仮想通貨です。
イーサリアムには、スマートコントラクトと呼ばれるしくみがあり、自動販売機のように、あらかじめプログラムされた方式に従い契約が実行されるのが特徴です。
ただし、過去にイーサリアムはThe DAO事件と呼ばれるトラブルが発生するなど、イーサリアム取引にはリスクがあることを知っておくべきでしょう。
イーサリアムは、国内の仮想通貨取引所はもちろん、海外の仮想通貨取引所も含めてほとんどの取引所で取引できます。
取引所ごとに、手数料や取引の方法などが異なるため、利用のしやすさや取引の信頼性、取り扱う仮想通貨ペアの多さなどを基準に選ぶと良いでしょう。