楽天ウォレットは楽天が運営する暗号資産取引所で、楽天スーパーポイントでビットコインが買えるなど、楽天サービスとの連携が豊富で人気の取引所です。
サービス的にはいくつか弱点もありますので、楽天ウォレットのサービスの特徴や手数料、注意点なども含めて解説します。
楽天ウォレットの口座開設を検討している人は、口座開設前に参考にしていただければと思います。
それでは見ていきましょう!
楽天ウォレットのサービスの特徴
取扱通貨 | ▼現物取引3種類 ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ ▼証拠金取引:5種類 ビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、リップル |
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販売所・取引所 | 販売所のみ |
入金 | リアルタイム入金(楽天銀行) 銀行振込 楽天ポイントと暗号資産の交換が可能 |
出金 | リアルタイム出金(楽天銀行) 銀行振込 楽天キャッシュチャージ |
最小取引単位現物取引 | 買い:100円、売り:0.0001BTC 他 証拠金取引:0.01BTC 他 |
レバレッジ | 最大レバレッジ2倍 |
セキュリティ | 分別管理、二段階認証 |
メンテナンス | 毎朝6:55から7:00 毎週水曜日の午後2:00〜午後5:00 |
チャネル | スマホアプリのみ |
- 取引手数料無料
- 楽天ポイントと暗号資産を交換できる
- 100円から暗号資産が買える
- 楽天銀行と24時間リアルタイム入出金
- 楽天キャッシュへのチャージで普段の買い物に使える
- 楽天SPUの対象となる
- セキュリティが厳重
- 取引形態は販売所のみ
- 取扱銘柄数が少ない
- 取引はスマホアプリのみ
- メンテナンスが多い
楽天ウォレットは楽天が運営する暗号資産取引所で、楽天スーパーポイントで暗号資産取引できる点が魅力的な取引所です。
取扱通貨は現物取引で3種類、証拠金取引では5種類が取引可能で、ビットコインやイーサリアムなど主要通貨の取引が可能です。
一方でCoincheckは16種類の取扱通貨があるなど、他の暗号資産取引所から比べると取扱通貨数は少なめという感じです。
また証拠金取引が可能になっており、最大2倍のレバレッジをかけて取引することができます。
取引形態は取引コストが高めな販売所のみとなっており、取引所(オークション形式)での取引はできません。
取引手数料無料
- 取引にかかる手数料はすべて無料
- スプレッドがあり実質的なコストとなる
楽天ウォレットは取引手数料無料となっており、手数料無料で取引ができます。
楽天ウォレットは販売所形式のみなので、後述するスプレッドがかかるので注意が必要ですが、取引の際に追加で支払う取引手数料はかかりません。
楽天スーパーポイントと暗号資産を交換できる
楽天ウォレットでは楽天スーパーポイントと暗号資産を交換することができます。
そのため、楽天サービスを利用してたまったポイントを使って、ビットコインやイーサリアムなど暗号資産に投資することが可能です。
楽天サービスを使い倒している人は、楽天スーパーポイントがたまって仕方ないと思いますが、余ったポイントを暗号資産で運用できポイントの無駄がありません。
ポイント交換サービスによくある疑問
通常ポイントのみ利用可能。期間限定ポイントや他のポイントから交換した楽天ポイントは利用できません
最低100ポイントから交換できます
▼ダイヤモンド会員
50,000ポイント/1注文
500,000ポイント/1ヶ月
▼その他
30,000ポイント/1注文
100,000ポイント/1ヶ月
楽天ウォレットの現物取引と同等のレート
100円から暗号資産が買える
最低取引単位は100円からとなっており、少ない金額でビットコインなど暗号資産に投資ができます。
また、楽天ポイントの交換も同様で100円分のポイントから暗号資産と交換が可能です。
他の取引所でも同様の水準ですが、少額からビットコイン投資をはじめることができるのは良いですね。
なお、売却の最低取引単位は0.0001BTCとなっており、1BTC = 500万円と考えると500円相当のビットコインを持っていれば売却できることになり、売却も少額から行うことができます。
楽天銀行の入出金が便利
楽天ウォレットは楽天銀行のリアルタイム入出金に対応しているため、楽天銀行とは24時間いつでも入出金が可能です。
土日も入出金ができるので、土日も取引できる暗号資産取引の魅力を最大限引き出すことができます。
特に出金については平日のみとしている取引所も多いため、土日でもすぐに出金できるのは大きな魅力です。
楽天キャッシュへのチャージで普段の買い物に暗号資産を使える
楽天ウォレットでは暗号資産残高を楽天キャッシュにチャージ可能になっているので、保有している暗号資産を使って買い物をすることができます。
楽天キャッシュは楽天市場など楽天サービスでの利用だけでなく、楽天ペイとしても利用できるので、コンビニやスーパー、ドラッグストアなど多くのリアル店舗での買い物に使えます。
楽天キャッシュへのチャージは1回あたり1,000円からチャージでき、チャージ手数料(出金手数料)は無料で利用できます。
暗号資産を買い物に使う感覚はまだあまりありませんが、簡単な手順で仮想通貨を普段の買い物に使えるのは先進的でメリットに感じる人は多いでしょう。
楽天SPUの対象となる
また2021年8月より楽天ウォレットが楽天SPU(スーパーポイントアップ)の対象に追加されました。
月に合計30,000円以上の暗号資産の買付があると、楽天SPUの対象となりポイント倍率が+0.5倍されます
月に3万円分というと負担に感じる人もいるかもしれませんが、買付があればOKで売却をしても問題ないので、買付後に売却をしていけばほとんどの人がSPUの対象になることができます。
また、ポイント交換による暗号資産の交換も対象に含まれるため、ポイントを毎月交換していくだけで条件達成ができ、SPU攻略をしている人にとっても使いやすいサービスとなっています。
楽天ウォレットのセキュリティ
楽天ウォレットでは顧客ごとの分別管理と二段階認証を行っており、セキュリティは高いと言えます。
顧客ごとの分別管理とは顧客ごとに資産を明確にわけて管理していることで、万が一楽天ウォレットが倒産した時にも自分の資産が返ってきやすいです。
また、Google認証などの二段階認証をしていることで、自分以外にログインすることはできません。
かなりセキュリティは高いといえますので、安心して暗号資産を取引したり入金することができます。
楽天ウォレットの悪い点、デメリット
楽天サービスとの連携が便利な楽天ウォレットですが、一方でいくつかデメリットといえるサービスレベルが低い点もあります。
- 取引形態は販売所のみ
- 取扱銘柄数が少ない
- 取引はスマホアプリのみ
- メンテナンスが多い
取引形態は販売所のみ
最大のデメリットは取引形態が販売所のみとなっている点です。
暗号資産取引所の取引形態には、取引所が提示した価格で取引する販売所形式と、投資家同士のオークション形式で取引をする取引所形式の2種類があります。
販売所取引は取引所が提示する買値と売値に差(スプレッド)があり、不利な価格での取引となります。
本来100円のものを買う時には105円、売る時には95円となるイメージなので、売値と買値の差であるスプレッド分が取引コストとなります。
販売所の取引コストは高いので、取引所取引ができない点は楽天ウォレットの大きなデメリットです。
低コストで暗号資産を取引したい人は、取引所取引を導入しているbitFlyerやCoincheck、GMOコインなどを利用するようにしましょう。
楽天ウォレットのスプレッド
実際にある時点の楽天ウォレットのビットコインの価格を見ると、以下のようになっています。
▼参考:ある時の楽天ウォレットのビットコイン価格(買値・売値)
- 買値:5,081,711円
- 売値:4,859,888円
- 仲値:4,970,800円
- スプレッド:221,823円(4.46%)
買値と売値の差(スプレッド)は221,823円で、比率に直すと4.46%となります。
ある時に買ってすぐ売ると221,823円(4.46%)の損失が出ることになりますので、4.46%(片道の場合は半分の2.23%)が実質的なコストとしてかかっていることになります。
1BTCを買って売ると221,823円の手数料がかかるということですね。
ポイントを利用できる、SPU対象となる点は魅力ですが、単純に暗号資産を取引するという観点では、bitFlyerやCoincheckなど、取引所取引が可能な取引所を利用するのが低コストになりおすすめです。
取扱銘柄数が少ない
楽天ウォレットの取扱銘柄数は現物で3種類、証拠金取引で5種類と取扱銘柄が他の取引所と比べて少なくなっています。
現物取引ではビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュしか利用できないので、アルトコインで大きな値上がりを期待する人にとってはデメリットといえます。
はじめて暗号資産を取引する人の多くはビットコインやイーサリアムを取引すると思いますので、初心者向けの取引所といえます。
取扱銘柄数が豊富な取引所を利用したい人は、国内取引所で銘柄数が最多のCoincheckを利用しましょう。
取引はスマホアプリのみ
楽天ウォレットでは取引はスマホアプリからのみ行うことができ、PCやスマホのブラウザを使って取引はできません。
また、アプリでのチャートが少し見づらいという口コミも多くなっています。
PCの大きな画面でチャートを見ることができないので、チャート分析をしながら取引したい人には向いていないサービスです。
チャートや価格はPCで他サービスを使って確認しつつ、取引のみ楽天ウォレットのアプリで行うのが現実的といえます。
暗号資産のチャートはネット上のサイトでも確認できますが、暗号資産取引所のチャートは見やすく高機能なので、チャート用だけでも他の取引所の口座を持っておくと何かと便利です。
チャートが見やすく評判なのは、bitFlyerやCoincheckです。
メンテナンスが多い
楽天ウォレットは毎朝6:55から7:00と毎週水曜日の午後2:00〜午後5:00がメンテナンス時間となっており、他の取引所よりもメンテナンスが多いです。
メンテナンス期間中は取引できませんので、この期間に暗号資産の急落や急上昇があった時に取引チャンスを逃してしまいます。
特に暗号資産は値動きが激しい投資対象ですし、朝方に急落することも多いので、メンテナンス期間は多いと致命的になることもあります。
どの取引所もメンテナンスはありますので、取引チャンスを逃さないという意味では、複数の取引所の口座を持っておき、いざという時に取引できる環境を整えておくのが良いでしょう。
まとめ
楽天ウォレットのサービスの特徴や手数料、デメリットなどを見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 楽天ポイントで暗号資産と交換できる
- 暗号資産残高を楽天キャッシュにチャージできる
- 取引形態は販売所のみ
楽天ポイントを取引に使えたり暗号資産残高を楽天キャッシュにチャージできる点が大きな魅力ですが、取引コストが高い販売所のみの取引となっており、取扱通貨も少なめです。
気軽に取引できるのはメリットなので、楽天利用者が暗号資産取引を始めてみる際におすすめの取引所といえます。
楽天IDを使って簡単に申し込みができ、2021年時点では楽天SPUの対象にもなっているので楽天ユーザには魅力的なサービスです。
長期的には取引コストの高さや取扱銘柄数の少なさがネックになってくると思います。
取引所取引が可能で取扱銘柄も多いbitFlyerやCoincheckなどの暗号資産専門の取引所の口座をひとつ持っておくと良いでしょう。