2020年初旬に一時的に注目され話題になった、リスク(LISK)という仮想通貨をご存じでしょうか?
リスクは発展途上で未完成の仮想通貨ですが、将来性に期待が持てます。
この記事では、リスクのしくみと特徴、取引できる取引所について説明します。
リスク(LISK)の仕組みと特徴、取引できる取引所
リスクは、2016年にドイツで開発された仮想通貨で、財団の本部はスイスにあります。
リスク(LISK)は厳密に言うと、分散型アプリケーションを構築するためのプラットフォームを指しますが、仮想通貨(LSK)も読み方は同じ「リスク」です。
中央型の管理者が存在せず、参加者全員がデータを分散管理する方式のプラットフォームを「DApps」と呼びます。
DAppsは最近になって多く登場していますが、リスクは5年前より他の仮想通貨に先がけて開発に乗り出していました。
リスクを危険(RISK)と勘違いされるかたもいますが、実際には「簡単」という意味を持ち、取引をより簡単に、扱いやすくすることを目的として開発されています。
リスクの開発者の一人、マックス氏が2017年ごろに何度か来日し、リスクのローンチを盛んに行っていたため、会ったことがあるかたもいるかもしれません。
LISKの特徴
リスクは、スマートコントラクトのしくみなどイーサリアムやネオなどの仮想通貨と似ていますが、異なる特徴もいくつかあります。
まず、リスクは開発言語にJavaScriptを採用しています。
JavaScriptは非常に汎用性が高いため、世界中の多くの開発者が参加しやすいメリットがあります。
次に、リスクではメインチェーンの他に、補助的な役割を持つサイドチェーンを使用しています。
サイドチェーンがあることにより、セキュリティの向上や取引処理の高速化、さらには柔軟に新しい機能を組み込むことができる可能性が期待されています。
そして、リスクはビットコインのようなマイニングではなく、フォージングと呼ばれる承認システムを採用しています。
リスクの取引承認システムは独特で、リスクの保有量に応じて投票権が与えられます。
そして、投票により取引の承認者を101人決定します。
承認された101人は、割り当てられた順番に取引の承認を行い、それに応じて報酬を受け取ることができるしくみです。
その結果、リスクの送金処理速度は約10秒と、非常に高速な取引が可能となっています。
リスクには発行上限がありませんが、フォージングによる1ブロックあたりの新規発行枚数は逓減しており、現在は1ブロックあたり1LSKです。
リスクの値動きの特徴
このように多くの優れた特徴を持つリスクですが、2021年4月現在、仮想通貨時価総額ランキングでリスクは100位前後を行ったり来たりしています。
リスクは、開発が止まっている多くの仮想通貨と異なり、確実に技術開発が進んでおり、その度に注目されています。
まず、2017年には他の仮想通貨と同様に価格が上昇し、2018年2月にリスクがリブランディングした際には約30米ドルの高値をつけました。
その後は低迷し、価値が数十分の一まで落ちましたが、2020年2月には3米ドルと、久しぶりの高値がつきました。
その理由は、リスクがコインチェックで国内初のステーキングサービスを開始したことだと考えられています。
ステーキングはリスクの保有量に応じて自動的にもらえる報酬のため、リスクを多く購入するかたが増えた結果、価格が上がったのでしょう。
ステーキングの対象は、10LSK以上を保有し、毎週水曜日まで継続的にコインチェックに預けているかたです。
ただし、貸し出し中のリスクは保有分に含みません。
リスクの価値は上昇傾向にありますが、まだ1LSK=4米ドル程度のため、今後の値上がりやステーキングによる報酬を見越して今のうちに購入しておくと良いでしょう。
リスクが取引できる国内の取引所
リスクが取引できる国内の取引所はいくつかありますが、その中でもおすすめの取引所を紹介します。
コインチェック
一番おすすめの取引所は、コインチェックです。
上記のとおりリスクのステーキングサービスを行っていることが理由で、リスクのステーキングとしてはコインチェックが世界初です。
コインチェックは2012年から仮想通貨取引所としてのサービスを開始し、2018年4月にはマネックスグループに入ったことにより、安全性を高めています。
Webサイトやスマホアプリの使いやすさに定評があり、簡単な操作でリスクを購入・売却することが可能です。
コインチェックでは、最低500円程度からリスクが購入できるため、資金に余裕のないかたも気軽に取引できます。
bitFlyer
コインチェックと同様、仮想通貨取引所として長い歴史をもつbitFlyerでも、リスクを取引することが可能です。
ビットコインの取引高では国内トップクラスで、世界的にも評価の高い取引所として有名です。
コインチェックのようにステーキングに対応していないのがデメリットですが、過去に大きな取引事故がないため、取引所としての信頼性が高いです。
まとめ
リスクのしくみと特徴、取引できる取引所について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- リスクはDAppsを採用しており、高速で簡単な取引を目指す仮想通貨
- リスクは開発言語にJavaScriptを採用し、サイドチェーンを採用するなどの特徴を持つ
- リスクを取引するのにおすすめの取引所は、ステーキングサービスを行っているコインチェック
リスクは分散型プラットフォームを採用し、より高速で簡単な取引を実現することを目的として開発されました。
イーサリアムなどと同じスマートコントラクトのしくみがあり、さらに世界的に有名なJavaScriptを開発言語にしたり、サイドチェーンを採用したりするなど独自の特徴があります。
コインチェックでは、2020年1月よりリスクのステーキングサービスを開始しており、リスクの保有量に応じて報酬を受け取る資格が与えられます。